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事業部門の課題を自分事化し、組織の未来を共創する。
「1DayCEO」をカスタマイズした組織変革プログラムとは

Client

日本板硝子株式会社

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新たな価値創造に向けて、組織力強化の取り組みを進める日本板硝子株式会社。

今回は、同社のクリエイティブ・テクノロジー(以下、CT)事業部門を対象にしたワークショップを、MOONSHOT WORKSがサポートしました。


新規事業プロジェクトのアイデア創発と意思決定を支援するプログラム「1DayCEO」をカスタマイズし、タイトルを「1Day CT Head」に。各グループにジェネレーターが入り、参加者ともにアイデアを創出する共創型設計のワークショップを実施したり、組織の力を診断するツールを導入したり、今後の成長につながるボトルネックと対応策を提言したりと、徹底的にカスタマイズされた1日になりました。


そこで、企画をリードされた事業企画室 室長の奥野 寛之 氏に、プログラムを導入した背景や、実施して得られた効果、今後への展望などについてお話を伺いました。

​日本板硝子株式会社

1918年に設立されたガラス製品の大手メーカー。「快適な生活空間の創造で、より良い世界を築く」をミッションに、建築用ガラス・自動車用ガラス・高機能ガラス(クリエイティブ・テクノロジー)など幅広い製品を提供し、世界中の市場で活躍する。持続可能な社会の発展に不可欠な存在を目指し、エネルギー効率向上や再生可能エネルギー関連の製品も展開している。

About
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1DayCEOとは、豊富なアイデア起点と「デシジョンメイキング(意思決定)」メソッドを活かし「合議型の意思決定で起こりがちな先延ばしをなくす」画期的なプログラムです。

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タイトル
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連続な成長を実現するために、外部の力を導入
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—— ワークショップを開催することになった背景や目的について聞かせてください。

日本板硝子のCT事業部門は、オプトロニクス製品、ガラス繊維、ガラスフレーク、超薄板ガラスといった高付加価値な製品を扱っています。プリンター、自動車、データセンター、化粧品など、幅広い産業分野に対してユニークな製品・技術を提供し、世界中の製品やサービスに組み込まれています。直近では利益率が15%程度と安定した水準を維持できています。

ただし、生成AIやスマートフォンの普及などにより事業環境が変わってきている中で、既存の事業の中には、急激な市場縮小は想定されていませんが、大きな成長を見込めないものもあります。
そのため、代替用途の開拓を進めていますが、事業規模の拡大を目指すためには、新しい事業を作っていくことが必要です。新規事業の創出は簡単ではなく、その足がかりにしたいと考え、ワークショップの開催を考えました。

—— 今回、外部のワークショップを導入することになった理由も教えてください。

今までの発想にとらわれていては既定路線を大きく上回る成長はありません。維持ではなく、事業規模の拡大を図るためには、非連続な成長を目指す必要があると考えています。そのためには、人の意識や考え方、行動が変わることが重要な要素になると考えていました。


社内のみで研修やワークショップを行うこともできますが、どうしても同質の考え方にまとまりがちで、発想が飛躍しません。そこで、社外からの風を入れ、自分たちの常識が世間から見れば実は常識ではないということや、無理だと思っていたことが実は無理ではないということに気づく必要があると思いました。


外部と交流し、ディスカッションするといった取り組みを積極的に行うことで、「自分たちの殻を破る」きっかけを作りたいと考えたのが大きな理由ですね。

——御社では、このような外部の研修やワークショップを活用した取り組みは、今までもあり
ましたか?

こういう取り組みはあまり開催したことがなかったと思います。全社の研修で外部講師を呼ぶ
ことはありましたが、CT事業部門独自で実施したことはありません。

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業拡大に必要な“意志(Will)”を喚起するために
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—— 今回MOONSHOT WORKSのプログラム「1DayCEO」を導入したきっかけを教えてくだ
さい。

最初のきっかけは、私が個人的に「1DayCEO」の入門編となるワークショップに参加させていただいたことです。


その日のプログラムは、自分たちがどういうことをやりたくて、どういう方向性を持って意志決定をしていくかを擬似体験するような内容でした。ちょうどその時、CT事業部門でも事業拡大していくために人の意思や組織としての方向感(ミッション・ビジョン・バリュー)が重要だと考えていたので、共感するエッセンスや学びが多かったです。プログラムを主催するMOONSHOT WORKS代表の藤塚さんとも、その際に初めてお会いしました。


そこから、中長期的に事業を拡大させていくために、社員が年代問わず、個人としての意志(Will)を持つことを喚起するようなことができないかと悩んでいたときに、藤塚さんに相談しました。そこから、今回のワークショップが実現しました。

—— 今まで、外部を活用した取り組みがあまりなかったと仰っていましたが、社内の理解や組織内での合意形成はいかがでしたか?

事業企画室のミッションは、事業拡大に向けた人材の育成や組織風土の醸成といったインフラ整備です。その一環として、私は新規事業開発の担当者や投資家の方のお話を聞く機会を持つようにしていましたが、言葉は違えど、皆さん、事業拡大や新規事業の創出には担当者の意志(Will)が非常に重要だと仰っていました。


弊社は素材メーカーであり、BtoCと比較し、製品開発のスパンは長くなります。お客様の課題解決に向けて技術を開発していきますが、一朝一夕で開発できるものではなく、長期的な視点が必要です。そのため、自分たちを鼓舞していくWillが非常に大事だと私自身も感じていました。


また、CTのトップ層も今までのやり方を変えていく必要があるという認識を持っていました。これは、約2年前からCTの上位層が年2回集まりディスカッションを行う機会があり、そこで意識醸成ができていたからですが、おかげでワークショップの実施については比較的すんなりと受け入れられました。

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「1Day CT Head」
─ CEOではなく部門長に置き換えた理由
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—— 今回のワークショップは、CT流にカスタマイズして出来上がりました。

そうですね。ワークショップの内容を何度も相談させていただきました。恐らく10回以上させていただいたと思います。その中で一番意識したのは、参加いただいたメンバー一人ひとりに「自分事として捉えてもらう」ということです。


そのため、今回はMOONSHOT WORKS社のプログラム名「1DayCEO」のタイトルを「1DayCT Head」に変更させていただきました。


やはりCEO(社長)だと、遠い存在に感じてしまいますし、今回の狙いからもずれてしまいます。より自分事として捉えてもらうためにロールプレイでは自分がその役になりきることが重要ですし、ミッションは事業を拡大させていくことである以上、それにふさわしい設定や仕掛けを藤塚さんから提案いただきました。


また、CTの部門長になって事業を拡大させていくミッションを持ったときに、「あなたたちは何をしたいですか」という問いかけを行いました。「何をするべきですか」ではなく「何をしたいですか」という個人の意思を重視し、それを組織としてどう実現するかを設計できるようなワークショップにしたかったのです。


もう1つ大事な点として、今回はワークショップの各グループにジェネレーター※の人たちに入っていただけるということが、藤塚さんにワークショップをお願いする決断要素の一つでした。

※ジェネレーター​(Generator)とは

ジェネレーターは、ファシリテーターと違いアイデアや新しいコンセプトを 生み出す役割を担います。
1DayCEOでは、グループ全てにジェネレーターが1名ずつ入り、プログラムのテーマに沿って、参加者に視点やインスピレーションを提供し、 創造的な思考を促進します。

社内で行うワークショップは、一般的に講師が一人登壇し、もう一人くらいサポートスタッフがついて、ディスカッションは社内のメンバー同士というスタイルが多いと思います。このスタイルだと、社内の同一グループの中での話にしか広がらないため、当初の目的であった自分たちの枠を外していろんなアイデアを出すことにはつながらないと思ったのです。


そのため、ジェネレーターという異分子を入れて、客観的な意見をもらうことが重要だと考えました。

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10名のジェネレーターの存在が生んだ場の一体感
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—— ワークショップ当日の様子はいかがでしたか?

まずは、雰囲気が非常に良かったです。弊社は全体として比較的おとなしい人たちが多いのですが、冒頭で各グループに1人(合計10人)配置されたジェネレーターの人たちが話を聞いてくれたことで、ワークショップが始まった瞬間から一気に盛り上がりました。


もちろん、ワークショップに参加する社員は普段から成長意識が高かったり、好奇心が強い傾向があったりするのかもしれませんが、そこにジェネレーターが入るということでより会話が盛り上がったのだと思います。


また、幅広い年代やバックボーンを持つジェネレーターの人たちが入ってくれたことで、自分たちの常識が常識ではないと気づいたり、普段とは違う考え方を取り入れることができたりと、実際に参加したメンバーからも「非常に良かった」「これまで参加したワークショップの中でも一番」という声をいただいています。

—— ワークショップのプログラム内容や構成の工夫についてはどのように感じましたか。

ワークショップの導入部分で「1Day CT Head」というタイトルを紹介し、今回のプログラムを自分事化するための意識付けをしていただいたことが非常に良かったと思います。
自分たちの部門を自ら変えていくんだという意識が芽生えたと思います。


また、長時間のセミナーは途中で集中力が落ちたり、飽きてくる場面があります。そうならないために、ワークショップのテーマに応じて、藤塚さん個人の経験に基づいたストーリーを語っていただきました。これも好評で、1日通して盛り上がり続けた1つの要因かなと思っています。

—— 今回、共創力 × アイデア構造の見える化プログラムである「共創力診断」もオプションでつけていましたが、いかがでしたか?

正直なところ、導入前に「共創力診断」がどういうものかを全て理解していたわけではなく、組織を数字で見ることで気づきがあるかもしれないと思い、オプションとして導入しました。


サーベイ系のサービスは「結果はこうでした。以上、終わり。」となって数字だけが独り歩きしたり、「だから何なの」となってしまうこともあります。今回の「共創力診断」は、実際にワークショップが終わった後に、客観的なデータとして数字の結果が出て、藤塚さんからの解説や問いかけを通じて、自分たちはこういうレベル感なんだなとか、ここに差があるけどなんで差があるんだろうなということが見えたので、それは非常におもしろかったですね。今後、この結果をどのように活用していくかを検討していきます。

共創力診断

About

共創力診断とは、1Day CEOのオプションメニューであり「共創力×アイデアの見える化プログラム」です。

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ークショップの効果と今後の展望
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—— ワークショップの効果と今後の展望について教えてください。

ワークショップを経て、少し潮目が変わってきたなと感じています。例えば、他社から交流会のお話があった際、場所が遠方だったこともあり、「いつものメンバーしか手が挙がらないかな」と最初は思っていました。しかし、「興味があるから行きます」という声が複数あがったのは嬉しい驚きでした。


会社や事業部門を自分事として捉えて、こういうイベントにもっと参加すれば「何か生まれるかもしれない」という意識が芽生えはじめていることを感じました。こういった今までにはなかった小さな一歩となる行動変化から、組織は変わっていくと思います。

—— 今後の両社の協力関係についてはいかがでしょうか。

ワークショップ後に、MOONSHOT WORKS社からご提案いただいたのは、シニア層へのコーチングプログラムです。事業環境や人の価値観の変化が激しい昨今においては、年代を問わず、知識やスキルのアップデートが重要です。しかしながら、一般的に企業の育成は若手からミドルが中心になりがちです。それでも、組織を変えていくためには若手も、シニア層も、その橋渡しとしてのミドルも、全ての階層が協力していくことが不可欠なので、シニア層に向けたプログラムにもご協力をお願いすることを検討しています。

また、繰り返しになりますが、今回は事業成長と組織変革に向けた継続的な取り組みとしてプログラムをカスタマイズしていただいたことが、参加者がワークショップを「自分事化」する姿勢に繋がりました。今後も、ワークショップで灯された火をいかに守り、さらに大きくして周りに伝播させていくかを一緒に考えていただきたいと思っています。

クリエイティブ・テクノロジー事業部門長の岡本久様よりメッセージ

従来の延長線上に未来はないと私自身は考えており、そんな危機感は、事業部門全体に広がりつつあります。組織文化を変えなければ、活きた戦略を創ることはできず、事業拡大も叶いま
せん。その変化の第一歩は、個々人の意識が重要だと考えています。


「自分自身も変わらなければならない」と思えるかどうかが、組織の活性化はもちろん、個人の成長や自己実現にもつながる重要な原動力になります。


今回の「1Day CT Head」は、そうした気づきを得る場として非常に有意義でした。何より、私自身が一番多くの学びを得られたと感じています。このような取り組みを通じて、一人ひと
りが変化の担い手となることを期待しています。

取材後記(MOONSHOT WORKS代表 藤塚より)

私たちが最も大切にしているのは、ワークショップを「数時間のイベント」で終わらせず、参加者が“自分事”として捉え、その後の行動へつなげることです。今回もその観点で、事業部門
長の立場を体感していただけるよう、奥野様からのフィードバックを受けながら内容を徹底的に練り直しました。


実際の場では、ベテラン社員と多様なバックグラウンドを持つ参加者に加え、20代から40代まで、学生や様々な業界出身のジェネレーターが各グループに入りました。世代や立場を超えて真剣に意見を交わす姿は、まさに「未来を共創する力」を感じさせるものでした。

MOONSHOT WORKS株式会社 藤塚洋介

私自身も、経営視座の重要性やWillを持つ意味を体験談とともにお伝えし、問題発見力・未来創造力・課題解決力という3つの力を磨く必要性を改めて強調しました。これらは新規事業に挑む上で欠かせない力です。


終了後の社内の振り返りでは、ジェネレーターたちの「もっと、このお客様に貢献したい」という声が相次ぎました。こうした熱量を一過性にせず、私たちは全力で伴走し、経営視座を持った挑戦を継続的な成果へと結びつけていきたいと考えています。

新規事業の挑戦は孤独に思える時もありますが、先駆者や仲間、そしてこのプログラムのような仕組みが必ず支えになります。だからこそ、どうか一歩を踏み出してください。その挑戦が、未来を動かす大きな力になると信じています。

MOONSHOT WORKSは、その歩みを全力で支えていきます。
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