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新規事業の“リアル”をゲームで体験する人材育成プログラム
日本板硝子 × MOONSHOT WORKS

Client

日本板硝子株式会社

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「快適な生活空間の創造で、より良い世界を築く」をミッションに、さまざまなガラス製品を手がける日本板硝子株式会社。

今回は、同社のクリエイティブ・テクノロジー事業部門(以下、CT事業部門) 事業開発統括部 事業開発推進部 兼 事業企画室の生田 譲 氏と、MOONSHOT WORKS株式会社の藤塚洋介(代表取締役社長 CEO/ワークショッププロデューサー)と丸山園加(ワークショップデザイナー)の3名で座談会を実施。

CT事業部門の新規事業開発プログラム「Business Idea Discovery(以下、BID)」のキックオフとして導入した、「スゴロQuest」の実施背景や効果、今後への展望などについて話を伺いました。

​日本板硝子株式会社

1918年に設立されたガラス製品の大手メーカー。「快適な生活空間の創造で、より良い世界を築く」をミッションに、建築用ガラス・自動車用ガラス・高機能ガラス(クリエイティブ・テクノロジー)など幅広い製品を提供し、世界中の市場で活躍する。持続可能な社会の発展に不可欠な存在を目指し、エネルギー効率向上や再生可能エネルギー関連の製品も展開している。

About
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「スゴロクエスト」ビジネスコンテスト編は、ビジネスコンテストのプロセスを参加前に体験し、ビジネス作りに必要な価値観や行動に参加者自身が気づいてもらい「GROWモデル※」に言語化するまでのワークショップです。

参加者は、様々な「あるある」イベントを乗り越え、ビジネスコンテスト成功を目指しながら様々な意思決定を体験いただくことができます。

※GROWモデルとは、目標達成を支援するためのコーチングフレームワークの一つで、目標設定から行動計画までを体系的に導くためのツールです。具体的には、目標(Goal)、現状(Reality)、選択肢(Options)、意志(Will)の4つの段階で構成されます。

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タイトル
BIDプログラム誕生の背景と、スゴロQuest導入の決め手
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日本板硝子株式会社 生田 譲 氏

—— まず、日本板硝子株式会社様の「BIDプログラム」の目的や狙いを教えてください。

生田 譲 氏(以下、生田):

私たち日本板硝子株式会社は、ガラス製品のメーカーとして建築用ガラス・自動車用ガラス・高機能ガラス(クリエイティブ・テクノロジー)など幅広い製品を提供しています。しかし、AIの進化やビジネス環境の変化など、急速な時代の流れを受け、さらなる成長を目指すには新規ビジネスに取り組む人材の発掘と育成が必要だと考えました。そこから生まれたプロジェクトが、新規事業開発プログラム「BID」です。

—— 新たなプログラムに取り組む上で課題感はありましたか?

生田:

企業として新規事業に挑戦する必要があるというミッションができても、その目的や意義を社員が自分の中に落とし込むのは難しいという課題感がありました。そのため、社員にとっても新規事業が面白いこと、自分の成長につながることを感じてもらえる機会を増やしながら、組織全体に波及させていくことを目標にしました。

—— その目標を実現するために、今回「スゴロQuest」を導入されたきっかけとは?

生田:

2024年にBIDと同様のプログラムをプレ版として社内で実施したのですが、チーム制だったため参加者の取り組み方にばらつきがありました。そこで今回は、BIDの位置づけを再整理し、個人に焦点を当てた育成に取り組むことにしました。その導入として、MOONSHOT WORKS社が新たに開発した体験型ワークショップを取り入れたという流れです。

藤塚:

私は10年以上大手企業の新規事業に関わってきました。その過程で、企業の担当者が抱く課題も多く耳にしてきました。その一つに、ビジネスコンテストや社内の事業開発プログラムを実施している組織は多いのにもかかわらず、その参加者は減っていったり途中でゼロになったり、またコストはかけているのに成果が出ていなかったりなどです。こうした失敗パターンが繰り返されている状況を変えたいと考え、「スゴロQuest」を開発しました。

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MOONSHOT WORKS株式会社 藤塚洋介(代表取締役 CEO/ワークショッププロデューサー)

生田:

私自身、社外のイノベーション施設で藤塚さんと昨年お会いしたことをきっかけに対話を続けてきたので、今回はCT事業部門に適したプログラムが実現した形です。新規事業やイノベーション活動に取り組むためのマインド面の醸成と行動力の養成プログラムを取り入れたいと考えていた私たちの想いと、「スゴロQuest」がマッチしたことがプログラム導入の背景にあります。

規事業“挫折の3要因”を解決する、
冒険体験型プログラムの誕生
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——  今回、新たに生まれた「スゴロQuest」。開発背景について教えてください。

藤塚:

企業の新規事業開発における課題を解決するために、“体験のストーリーをデザインするプロ”である丸山さんに相談を持ちかけました。それから、いろいろ話し合い、2人で新たにプログラムを作ろうとなったのです。

丸山:

藤塚さんから相談を受け、まずは課題が存在する理由を分析しました。その結果、大きく三つの問題があると私は考えました。

一つ目は、参加者が「挑戦のプロセス」をリアルにイメージできていないことです。そのため、「新規事業の取り組みを始めてみたけど、こんなに大変だったとは思わなかった」「もっと社内の上司や同僚が応援してくれると思っていたのに、あまり協力的ではなかった」など、予想外の状況に直面して挫折してしまう傾向にあること。

二つ目は、仲間を作れないことです。コンテストや新規事業に取り組むにあたって、相談できる相手がいないため、自分だけでやり遂げなければならないと思い込んでしまうこと。メンターがいたとしても、短時間でのピンポイントな相談になるため、状況は大きく変わらないケースが多いのです。

 

三つ目は、最も重要なのですが、挑戦する意味が明確化されていないことです。ビジネスコンテストは「会社のため」という大義になりやすく、個人にとっては遠い話になってしまい、自分ゴト化できません。そこで、新規事業に取り組む参加者一人ひとりを主人公として、挑戦と成長の物語を体験できる場作りが必要だと考えました。

 

その手段として、物語性を活かした冒険体験型プログラム「スゴロQuest」を開発することになったのです。

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MOONSHOT WORKS株式会社 丸山園加(ワークショップデザイナー)

——  プログラム設計における狙いを教えてください。

藤塚:

生田さんも丸山さんも、私も含めて、企業の中で新規事業を自分で作ってきた経験があります。そのため、我々にとっては挑戦に対するモチベーションがあり、自分がなぜやるのかも当たり前のように根付いていました。しかし、新たに取り組む社員のみなさんにとってはそれが当たり前ではなく、本業との大きなギャップがあるため、その溝を埋めることを今回のワークショップの役割として設計しました。

丸山:

社員のみなさんは、はじめは何をするのか分からない状態で参加します。新規事業が何かもわからず、自分にできるのか不確かであり、本業のミッションを持ちながらどの程度の時間を割けるかという不安も抱えながら進めるしか無い、といった状態です。

 

そこで、「スゴロQuest」で新規事業におけるリアルな事象を体験してもらい、挑戦には良いことも悪いことも、喜びも、立ちはだかる「壁」も含まれていて、実はそれを体験すること、乗り越えること自体が面白いかもしれないと感じてほしいと思いプログラムを設計しました。

 

具体的には、プログラムでは「意思決定カード」の使い方が重要な位置を占めており、その意思決定によって勝敗が分かれる仕組みになっています。参加者は無意識にカードを選んでいても、その過程で自分の価値観が浮き彫りになるのです。例えば、仲間が大切だ、家族に怒られると気力がなくなるタイプだ、といった気づきを得ることで自分らしい挑戦の形が自然と見えてきます。

——  自分らしい挑戦の形、ですか。

丸山:

はい。不安から始まり、面白いかもという発見を経て、自分らしさを見つけ、挑戦の意義を獲得するという、まるで「感情の旅」を体験できるようなプログラムを設計しました。

藤塚:

「スゴロQuest」で使用するカードやスゴロク盤は完全なオリジナル制作です。複数の企業の声を集めて編集したもので、参加者の実体験が言葉になっているという特徴があります。そして、今回は日本板硝子様の人材育成における課題感や要望をもとにカスタマイズも行っています。

——  具体的には、どのようなカスタマイズを施したのでしょうか?

藤塚:

「スゴロQuest」は、ビジネスコンテスト形式で優勝を決める方法もあれば、事業を作ることに重点を置く方法もあり、またチームで実施する場合と個人で実施する場合でも内容が変わります。業種による違いなども再現できるような柔軟性を持っている中で、日本板硝子様のケースでカスタマイズした重要な点は、コンテスト形式ではなく、事業開発にフォーカスしたプログラムにしたことです。

 

意図としては、コンテスト形式で順位を決めてしまうと、初めての参加者で順位が低いと、実際の事業に取り組む前にすでに駄目だと感じてしまうケースもあると考えたからです。これからビジネスのリアルな現場で取り組むことが目的なので、そのためのチューニングを施しました。

丸山:

生田様にヒアリングを繰り返す中で、コンテスト形式ではなく事業開発や成長に重点を置きたいというお考えが分かったことも、調整するきっかけになりましたね。

生田:

CT事業部門が求めている人物像は、未来志向を持っていること、仮説検証ができること、実行力があることなどです。今回の育成プログラムは新規事業開発に重要な仮説検証と実行力に重点を置きできる人材を増やしていくことで、組織全体の成長にもつながると考えました。

丸山:

この理想の人物像を実現するため、参加者に求める感情や気づきをプログラムの設計にも反映し、GROWモデル(※)というフレームワークを使用しました。しかし、通常このフレームワークは「理想の自分像を描くこと」からスタートするのですが、多くの人は「理想の自分って何か」が分からないという課題があります。

 

しかも、その理想像の目標設定を誤ると、その後のプログラムすべてが意味のないものになってしまうため、まずは前半でゲームで新規事業を体験してもらい、その後で理想の自分を考えてもらうという流れに変更しました。

※GROWモデルとは、目標達成を支援するためのコーチングフレームワークの一つで、目標設定から行動計画までを体系的に導くためのツールです。具体的には、目標(Goal)、現状(Reality)、選択肢(Options)、意志(Will)の4つの段階で構成されます。

日の進行:
新規ビジネス開発を短時間で体験する仕組み
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—— プログラム当日の流れについて教えてください。

生田:

今回、6名が参加しました。新規事業を少し経験したことがある社員も数名入っていましたが、ほぼ全員が初めての取り組みです。グループ構成としては、3名がミドルマネジメントクラスの方々で、もう3名は異なる部署の若手中心の構成になっています。

私の立場としては6名の中に入るのではなく、事務局として挑戦の伴走支援をする立場で関わりました。

藤塚:

当日は6名の新規事業開発担当のメンバー全員が初めて一堂に会する場でした。そのため、まずはアイスブレイクとして参加者同士の交流や、私から新規事業に取り組むにあたってモチベーションを上げるような話と、他社事例を紹介しました。

生田:

冒頭の藤塚さんの話は、みんなとても真摯に聞いていて、新規ビジネスとはこういうことなんだと伝わりました。実は、当社は外部の意見やセミナーを聞く機会があまりないため、外部の知見を知れて良かったと思います。また、社内風土として、何かに取り組むと決めたら真面目に向き合うという傾向があり、それが今回のプログラムとうまくマッチしていました。

藤塚:

本当に真剣に聞いていただきありがとうございました。私自身、この導入フェーズは初めて新規ビジネスに取り組むみなさんにとってとても重要だと感じていたため責任が重大で、想定よりボリュームを多めに取らせていただきました(笑)。

 

でも、「スゴロQuest」はこの後からが本番です。プログラムは大きく2部構成になっていて、前半は事業開発をゲーム形式で擬似体験できる内容で、参加者は意思決定を何度もする中で、多くのイベントやトラブルが発生していきます。その後、種明かしや、実際に新規事業で起こることについての説明が続きますが、このようにビジネスシーンをリアルにイメージができる体験をすることで得る学びを重視しています。

 

後半は、自分がどのような人材を目指すのかを考えるセッションタイムになります。紙に向かって書く作業が中心になっており、盛り上がる前半パートから一転、自分と向き合う時間へ移行します。

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丸山:

前半と後半パートを少し補足して説明させていただきます。まず「スゴロQuest」がスタートして、最初の段階では簡単な課題に取り組んでいきます。しかし、コマが進むにつれて難しい課題(ハードシングス)を強いられる場面を体験していくのがゲームの特徴です。例えば、仲間が既存事業とのバランスに押しつぶされてチームを離脱したり、同僚に嫌味を言われたりと、ネガティブな場面にも遭遇します。

 

実は、このゲームで起こることはすべて実際に起こったケースを詰め込んでいるため、新規事業の楽しいことばかりではないという現実のリアル性を追求しています。

 

とはいえ、前半は愉快なBGMをかけながらゲームを楽しんでいただくので、笑顔が絶えない時間になりました。

 

そこから一転、後半はGROWモデルのフレームワークを用いて、ご自身に向き合っていただく時間。振り返りのワークを入れて、自身の意思決定について考えを深めていきます。例えば、プロトタイプ開発を選んだ理由が「家族のため」だった場合、そこで自分の価値観に気づき、段階的に理想の自分を考えるようになります。

 

今回のワークでも、「どんな自分になりたいのか」「何のために新規ビジネスに取り組むのか」という問いが明確になっていき、具体的な次のアクションも出てきました。最後は、参加者が「来週からこれをします」という実行可能な目標を書いていただくという流れで、当日のプログラムを終えました。

 

※「スゴロQuest」は、日本板硝子株式会社様の新規事業開発プログラム「BID」のキックオフ的立ち位置で、この日から半年ほどプログラムは続きます。

加者の“潜在的な強み”と“思考パターン”が明確化
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—— 「スゴロQuest」を実施して感想や、気づいたことがあれば教えてください。

生田:

当社のメンバーの意外な側面が見えたのが良かったですね。例えば、ある参加者は戦略的な思考を持っていることがわかりました。目の前の課題を愚直に積み上げ方式で取り組むタイプだと思っていたのですが、実際はそうではなく、現状認識を擦り合わせれば、課題形成もでき、目標に導く方法が共に探索できるのではないかという気づきを得ることができました。

丸山:

参加者が仲間意識を持ってほしいという狙いもあり、この人はこんな人なんだというのが自然と分かるようなプログラムづくりを意識しました。

藤塚:

ワークの時は、自分の価値観に気づいてもらうと同時に、プロジェクトメンバーの価値観も分かりますよね。それも主催者の私自身が言うのも恐縮ですが驚くほど当たっていて、今回の参加者も傾向が明確に分かれましたね。

 

例を挙げると、ある方は「プレゼンカード」を6枚集め、特定のカード戦略に集中しました。一方、別の参加者はバランスよくさまざまなカードを集め、最後に審査員が「審査基準で重視しそうなカード」を確保するという異なるアプローチを取りました。これらの選択肢は、実際の新規事業でも起こることです。社内で承認されるか、市場で売れるか、経営陣に認められるか、いくつかの選択肢の中で何を優先するかは人によって異なります。ゲームの結果はこのリアルな意思決定パターンを高い精度で反映しています。

生田:

参加者が本当に新規事業を立ち上げても、この結果になると確信しましたね。サイコロの結果ではなく、その人の思考パターンと行動パターンが如実に出ていると感じました。

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—— 参加者の特性の見える化ができたのは大きな成果ですね。他にはいかがですか。

生田:

プログラムに没入して取り組んでくれたことや、大人数でのワークショップにおける横のつながりやチームビルディング的な関係性作りが、今後の新規事業の取り組みにもいい影響が出ると思いました。

丸山:

参加者の関係構築は、一緒にワークに取り組むあの場だからこそ自然に成されたものもあると思います。ゲームをきっかけに業務の話にも入っていったり、情報を共有できたりと、プログラムを通じてつながりが生まれましたね。

藤塚:

実は、最初はチームビルディングの効果は狙っていなかったのですが、かなりの成果が出ましたね。若手とベテランメンバー、営業系と技術系など普段は違う職種でも互いの接点を見つけ、一緒にできることを発見していたことも印象的でした。

また、事務局の生田さんと参加者の距離感が良かったかなと思いました。大企業では、参加者全員のメンタルや状況を把握するのが難しく、反対に参加者にとっては事務局の努力も見えにくくなります。しかし、参加者も事務局も一緒の場でワークショップに取り組むことで、互いの考え方が見え、歩み寄りが生まれます。今回、生田さんが全員の様子を見守っていたこと自体が、このような理解と共感を生む効果があったと思っています。

—— 「スゴロQuest」を体験してみて課題があれば教えてください。例えば、ゲーム性が強く楽しい一方で、それが実務につながるのか不安な面もあるかと思うのですが、いかがですか。

生田:

その点は、非常にポジティブに感じました。笑顔もたくさん出ていて、社内の普段の業務中では爆笑しながらコミュニケーションをとるようなシーンはあまりないので、そうした非日常的な環境を提供できたのが良かったと思います。また、参加者の一人からは今回のプログラムを社内研修に盛り込んでほしいという意見もいただき、今回の取り組みの必要性が認識されたと感じています。

丸山:

「スゴロQuest」は、発散と収束というバランスを意識して前半と後半フェーズを設計しており、盛り上がっている時にも一度息をついて、「なぜ自分はこう思ったのか」「この価値観の理由は何か」といった内省的な質問を置いているのも特徴です。

 

参加者に一番大切なカードは何かと問うことで、その理由と一緒に考えていただきます。そこから徐々に、理想の自分を考える段階に進み、ビジネスコンテストを通じてどんな自分になりたいかという問いに辿り着きます。最後には具体的なアクションプランを書くようになっており、行動変化がなければ学習の意味がないという信念で設計しています。

藤塚:

後半のアウトプットを見ると、参加者が「来週からこれをします」という実行可能な目標を書いていたのも印象的です。最初は夢のような話だけを書く人も多くそれも大事なのですが、振り返りのプロセスを通じることで、具体的な行動計画が出てきます。

—— 進めていく上で課題に感じたことなどはありますか。

生田:

特に感じませんでしたが、あえて課題感として挙げるなら、確かに新規ビジネスのリアルな事象での意思決定を体験しますが、事業開発における全体的な流れの説明がもう少しあると、次のアクションがより明確になるのではと感じました。実行への一歩を自ら踏み出してもらう意味でも、事業開発の最初のアクションに向けたリアル感をもう少し追記しても良かったのではないかと考えています。

藤塚:

今後に向けて引き続きプログラムをアップデートしていきますね。

ログラムを創った二人の専門家が生み出す価値
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—— 今回、MOONSHOT WORKSとしても、丸山さんと藤塚さんのコンビで行う初めてのワークショップでした。お二人が協働する中で、何か気づいたことはありますか。

丸山:

やっぱり2人でプログラムを作ることが楽しかったです。1人よりも、2人のアイデアで一緒に考えると、より良いものが生まれます。互いに刺激を受けられ、安心して意見を出せるし、話が盛り上がって脱線しても本質に戻る対話ができました。

藤塚:

当社では2年ほど前から新規事業の伴走支援をしており、その過程で対話と議論の質、アイデアの質を上げることにこだわってきました。さらには、ワークショップ型の研修を、今では約10人のワークショップ専門家が在籍し、提供できるようになりました。そして今回、丸山さんが加わったことで自分たちでワークショップをデザインし、お客様に向けてファシリテーションするというアプローチの転換にも挑みました。

 

この挑戦のキーパーソンは、丸山さんです。私が顧客の課題感や目指す世界について深掘りし、丸山さんがそれを形にしてくれました。スゴロクのような遊びの要素を取り入れるというアイデアは、私が業界経験が長いからか最初は理にかなっているのか疑問でしたが、やってみたら素晴らしかったです。ゲームの楽しい面だけが独り歩きしないようにしながら、中身はリアルなことだけを詰め込んでくれていたからです。

そして、丸山さんの強みはすぐに試すことです。考えたアイデアをまとめるだけではなく、実際に紙で作って試し、うまくいかないところをすぐに改善する。その姿勢は、まさに新規事業担当者に相応しい動きでした。

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丸山:

スゴロクのゲームボードの制作は、バージョン1になるまでに12回以上作り直しており、多くの試行錯誤の結果できあがりました。このようなプロトタイプ制作の考え方は、まさに新規事業の基本だと思っています。

—— こういった2人との取り組みを、生田さんはどのように感じましたか?

生田:

本当に心強かったですね。藤塚さんとの出会いで、私自身が普段アクセルばかり踏んでいた状態に気づくことができました。何事も私1人で抱えて進めていたので。また、丸山さんも以前からご一緒させていただいていたので、ファシリテーションの仕方や場の和ませ方、そして誰も遅れをとらず進めていく姿を見せていただき、本当に2人ともさすがだなと感じました。

戦者を増やすことが組織の成長を決める
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—— 最後に、みなさんの今後のビジョンについてお聞かせください。

生田:

今後もこのプログラムを継続的に実施していきます。また、ゆくゆくは社内だけでなく、社外の企業や団体との実施も視野に入れ、チームビルディングやオープンイノベーションを見据えたワークショップとしても活用できると考えています。今回の取り組みを通じて感じたことですが、社内に限定する必要はなく、一緒に取り組みたい方が社外にいるなら、その方々ともつないで実施するようなイメージです。枠組みを狭めずに展開できたらと思っています。

藤塚:

今回、日本板硝子株式会社様とのプロジェクトは2026年3月までを予定しており(取材時2025年11月)その後も継続する予定です。同時に、「スゴロQuest」というプログラムは複数の企業に横展開できるように設計しています。主体性を持った人材育成というテーマは、多くの企業に共通するニーズだと考えており、初心者向けや多様な業種・職種に対応できる可能性がある体験ワークショップだからです。

丸山:

「スゴロQuest」は個々の物語性を活かしながら、参加者が主人公として自分事化できるコンテンツになることを目指しています。理想の自分というゴール設定は、体験することで初めて本質的になると考えており、その仕掛けをさらに磨いていきたいですね。

 

そして今後、体験型の学びの重要性がますます高まると私たちは考えています。自分の可能性を信じられた時こそ、初めて人は挑戦できるようになり、その可能性を感じられるのは体験を通じた学びの中からだからです。そして、挑戦している社員が多い組織は、他の人にも刺激を与え、良い循環を生み出します。ぜひ、みなさんにも「スゴロQuest」を通じて、体験型の学びの価値を感じていただきたいですね。

生田:

「自ら事業を創ることへの挑戦」の楽しさと難しさを経験しながら「挑戦する人を増やしたい」というのが、私たちのこのプログラムにおける最終的なメッセージです。その先に、組織全体の活性化と事業の成長があると信じています。

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